「RTS」カテゴリーアーカイブ

Divinity:Dragon Commander


4XストラテジーとRTSと政治シミュレーターを悪魔合体させた意欲作。
やりたいことは分かる。だがちょっと待ってほしい。これ3つも混ぜる必要あった?
別に議会の意見がどう転ぼうと戦況に影響を及ぼさない内政パート、4Xストラテジーをやらせながら勝率が悪い条件でもドラゴン一発で盤面を引っくり返せるRTS部分。お互いがお互いの足を引っ張り合ってるようにしか感じられない。ゲームバランスはそんな感じなんで途中からは内政問題はもう適当に決めちゃえばいいやと思って、同性愛は法律で禁止するけどキャサリン将軍のレズビアン性癖は肯定するとか矛盾する判断だしまくり。それでも人間関係破綻することなくゲームとしては続いてしまうところにやっぱりモヤモヤしてしまう。


個人的にはRTS部分さえ面白ければ良かったんだけど、テクノロジーが揃ってくるとどんどんゲームが簡単になってしまう。特にボンバーバルーンの対地爆撃能力とインプファイターによる航空支援が優秀すぎて、こいつらをセットで運用して地上兵器の支援させてたら地上戦は大体丸く収まってしまう。まぁ、そのボンバーバルーンをアンロックするまでが長いんだけどね。

結局ストーリーのあるキャンペーンモードを一周したら満足してしまった。
政治ゲームとしては楽しかったけどRTSとしてはちょっとな、といった感じ。

Against the Storm



 今年遊んだRTSとしては屈指の傑作だった。
最初は街作りゲームなのかなー?って思いながら遊んでいたけどプレステージに挑戦し始めてから様子が一変し、低難易度と高難易度でまるで別ゲーになっていて驚いた。しかもプレステージの15くらいまでは難易度が上がっていることをプレイヤーに自覚させないゲームの作りになってるのがすごい。本当に無理なくプレステージの難易度の階層を上げさせるのが上手い。普通どこかで難易度が上がるとキツイと感じさせることが多いんだけど、「あれ?クリアできた」、「次もクリアできた」、「またクリアできた…」っていつの間にかプレステージ10くらいまでスイスイ遊ばせてくれる。最初は無理そうと思えるデバフも、いざ始めてみれば「ちょっときついけど何とかクリアできそう」っていう雰囲気でそのまま本当にクリアできる。それでこのゲームはプレステージを遊ぶのが本番なんだなということに気付いた。

 ただねぇ……18から先は本当にきつかった。特に飢餓2倍っていうのが地味に辛い。字面からは何てことないデバフのように思えるけど、これが血の花というイベントとコンボするととんでもない大災害に至る。っていうか初めてのプレステージ20クリアの際は血の花が二度咲いたせいで、7年目にして食料、食材一式が駄目になる事故に遭い、しかもそれが9年目まで毎年発生するという地獄絵図になった。プレステージ20の状況でそれはまさに阿鼻叫喚の次第で、私の頭も大混乱。

女王の怒りがMAX到達する
→猶予1分30秒のカウントダウン開始
→残り10秒の時点で依頼達成で0.5回復
→飢餓で住民死亡or逃亡
→猶予1分30秒のカウントダウン開始

これを11年目までマジで5回繰り返した。達成後キープできてた指令は3回分しかなく、残り2回は箱空けと空き地イベントのクリアでどうにかギリギリ乗り切った次第で、もう最後は自分の心臓がドクンドクン音を立ててるのが自覚できるほど神経過敏になっていました。
人間って緊張しすぎると自分の心臓音が知覚できるんですね。こんなに緊張したゲームは本当に久しくなかったけど、もう暫くこんな思いしたくない。
めっちゃ苦しいんだけど面白い。面白いんだけど酸素不足で溺れそうで苦しい。この苦しさとクリアした瞬間の苦しみからの解放が快感になるゲーム。

King Arthur – The Role Playing Wargame –

アーサー王物語がベースのTotal War系のシミュレーションゲームっぽく見せかけてるロールプレイングゲーム。
そう、これはロールプレイングゲームなのを忘れてはいけない。今や懐かしのゲームブックをこんなタイミングで遊ぶことになるとは思わなかった。普通のシミュレーションだと思って遊び始めたら「あなたは穏やかな湖畔のほとりで歳を取った漁師の男と出会った。彼は最近夜になると岸辺から不思議な歌声が聞こえてくるので日が落ちる前にここを離れたほうがいいと言う。あなたは漁師に対して―――」などというロールプレイの語りが始まったときは予想外のゲーム性に胸が躍った。

これ2009年のゲームで、なぜか知らないけど2010年に買っていてライブラリには登録されており、なぜか一度もインストールしていないのでいつかやろうと思っていたゲームだったのだ。あの時このゲームを買った俺グッジョブ。そしてその時なぜその時すぐ遊ばなかったんだ当時の俺。

今やるとシステムは滅茶苦茶取っつきにくいし、バグまみれだし、細かいところでストレス溜まる仕様だけど雰囲気は滅茶苦茶良い。ただ自分自身がアーサー王物語のオリジナルをちゃんと読んだことがなく、エクスカリバーを引き抜いたアーサー王が円卓の騎士と共にサクソン人を撃退してイングランドを統一して最後は身内の内輪揉めで死んでしまうという概略でしか知らないのが残念だった。知識がないのが惜しい。あと俺の知ってる知識だとエクスカリバーはマップ兵器でアーサー王は大食らいの女の子といった程度。


去年のSpellforceに続いてこれが今年のストラテジーの当たりかな。気付いたらプレイ時間が50時間超えていてまだエンディングが見えなくて、なんだこのボリューム!?と驚いた。完全にダークホースだった。これで売れてない、評価されてないんだから世の中わからんものよな。まぁRTSなのかRPGなのかTRPGなのかはっきりしない感じなのはウケが良くないだろうことは想像がつく。RTSとして見ると何だか温くてRTSプレイヤーの大半はこういうRPG要素要らんって言う感じで、RPG好きな人はこんな分かりにくいシステムしたRTSは面白くないって感じるだろうし、大多数の”こういうのが良い”を微妙にストライクゾーン外した雰囲気で人を選ぶんだろうな。私みたいにたまらん人にはめっちゃ刺さるんだけど。惜しい。

追記
結局余裕で100時間以上遊んでた。

Oxygen Not Included


人手が足りないから人造人間増やすと食料消費がドカンと増えて、せっせと農場拡大していたらトイレとベッドがありませんって言われて増設して、そうこうしてたら酸素不足になるので酸素生成のために電気の発電量を増やしたら人手が足りなくなり、どうにか人手を掛けずに発電できないかと考えたら石炭発電が可能なことに気付いた。

最初のコロニーは操作方法に慣れるまでのものだったので10サイクル程度で廃棄
第二コロニーは食料不足で餓死者発生で廃棄
第三コロニーは水不足になりコロニーが機能不全になり廃棄
第四コロニーは石炭発電しまくったところ大量の二酸化炭素でコロニーが温暖化して農作物が成長不良になり取り返しがつかなくなって廃棄

何度も何度もやり直しながらああでもないこうでもないとトライアンドエラーを繰り返している。
近年リアルでSDGsという単語が結構聞かれるようになったけど、このゲームを始めて

本当に本当に二酸化炭素が憎くなりました。

温暖化は世の中の悪です。ただちに止めなければなりません。酸素を汚染する奴も許せません。汚染水を浄水貯槽に流し込む奴は死刑です。やっぱ人間の活動の適温は25度くらいだよ。30度超えるとかあり得ない。このゲームは温暖化との闘いです。人類は地球温暖化と戦わねばなりません。

STOP温暖化

ノーモア二酸化炭素

Northgard


セールしていたので本体のみ買ってみた。DLC商法で大量の追加DLCコンテンツがあったけど、今回お試しで本体のみ触ってみたところ口に合わなかったのでスルー。
軍団作ってガッツリ戦うゲームというより戦略と貿易で外交的勝利を目指すボードゲームライクなRTSだった。ボードゲームのタイムテーブルに沿ったRTSがやりたいならこれくらいでいいと思う。でも普段もっとハイスピードなゲーム展開と歩兵ユニットで潰し合うタイプのゲームばかりやってきたんで、こういうテンポのゲームはあまり肌に合わないかなというのを確認できた。

初めて近接歩兵の作成施設を作ってみたら最大制作可能数が一桁って目を疑ったよ。最後まで兵団は10人に届くか届かないかという兵の少なさでゲームエンドまで行けちゃうのってRTSとしてどうなん?と思わずにはいられなかった。ジャンル的にはRTSというよりボードゲームや4Xに近い。
しかもバイキング要素を前面に押し出しているくせに船団作って沿岸から敵拠点に強襲かけるのがオート化されて、船着き場施設作ってGOサインのボタン押したら結果だけ知らされるとか、もうそれバイキングじゃなくていいだろみたいなツッコミどころ満載。