SHATTER

何年も前に何かの詰め合わせバンドルに入っていたシューティングっぽいブロック崩しゲームで、キーボードでやるのが不便過ぎたので長年放置していたものを漸くクリアした。ストーリーモードは通しで2時間もあればクリアできたんだけどブロック崩しなんてわざわざ手間掛けてやるようなものでは…と毛嫌いしていたんでクリアまで時間が掛かった。

結果から言えば「ブロック崩しも悪くないね!」と見直すことになった。何よりあまり頭使わずにテキトーに操作していても何とかなるのが大きい。シミュレーションゲームをやる機会が増えたからそういったゲームをクリアした後に頭リセットさせる目的で軽く遊ぶと良いリセットになるのに気付いた。軽めのアクションでもいいけどワンコインで軽く遊ぶつもりで買ったSteam Worldシリーズが思いの外本格的な2Dアクションだったので、ステージクリア型でちょっと遊んだらそこで辞められるこのゲームは良かった。タワーディフェンスの無限モードでもいいけど流石に飽きたし。

INSIDE


 横スクロール型のパズルゲームなんだけど独特の世界観があって、最近遊んだゲームの中では奇抜さで言えばピカイチだった。元々steamのセールで200円だったし商品案内に出てるゲーム画面を見るとインディーズっぽさがあってあんまり期待していなかったのが良い意味で裏切られた。


最初はオープニングもなく、スタートメニューもない。インストールしてゲームを立ち上げるといきなりステージが始まるという時点で「あれ?ひょっとしてもうゲーム始まってんの!?」という戸惑い。操作方法も全く説明なく、チュートリアルに当たるガイドもない。完全に訳が分からない状況からとにかく画面の右へ右へと進んでいく。見つかりそうになったり、犬に追われたり溺れて死んだり落下して死んだり。何もかも死にながら覚えた。
初見殺しなギミックがほとんどなので死ぬことも詰まることも多いけど、ちょっと立ち止まって注意深く考えるとポンと閃く程度には解法のヒントが画面のどこかに示されており、だんだんとこれは上手に設計されているなぁと感心しながらゲームを遊べた。Portalもそうだけど、プレイヤーに考えさせてちょっとした頭の体操で突破できる快感を与えることが分かってる開発者の作ったゲームというのは楽しい。逆に完全に嫌がらせのような壁として立ちはだかる類の設計のゲームというのは開発者の自己満足以外の何物でもないと思う。そういう意味でこのゲームはすごくチープな見た目で販売価格も激安だけど、ちゃんと楽しいゲームを提供しようとする意志を感じられる良いゲームだった。

ストーリーのほうは結局最後まで意味が分からずじまいだったけど、ネットのストーリー考察関連のウェブページがあったんでそこで補完が可能です。でも開発者が公式にゲームの中で明確に示していない以上妄想のお楽しみということで。

The Painscreek Killings

Painscreekの街で起きた殺人事件を推理する3Dアドベンチャーゲームです。

ネタバレになるので具体的な中身については書けないけど、シナリオはかなり良く出来ている。登場人物も個々の人格が細かく描写されていて、非常に奥行きのある良いゲームだった。ただ、ひたすら探索を強いられるのは面倒くさかった。東の端の教会で手に入れた鍵を使うために、次に西の端にある施設まで歩かされるようなことが何度もあって、導線が七面倒なゲーム性になっているのは残念だった。雰囲気作りのためにしっかりした街マップを作ったんだろうけどメインストリートの数や入れない家屋が多すぎる。着眼点は悪くないしゾンビの出ないバイオハザードのような洋館探索は最初は楽しかったんだけど、起承転結というかプレイしているときの感情の起伏みたいなものが特に感じられない。その原因はやはりマップの広さと複雑さが主因だったと思う。繰り返すが、ストーリーの運び自体は悪くない。

真犯人自体は、全体の工程の半分を過ぎた辺りでおおよそ正解が推察できて、残りの4割の工程はその正解を補強するための材料を集めるだけの作業と化す。最後に自分の推察をひっくり返すどんでん返しのギミックでもあるのかなと思っていたら特にそういう情報も出なくてスルっとエンディングまでいってしまった。

ところでこのゲームはのんびり日誌やメモの断片を読みながら寛いだ状態で遊ぶゲームだったので、熱い緑茶を片手にのんびり考え事をしながらプレイしていたらいきなりアクションイベントが始まるのはビビるから辞めてほしいと思った。もう完全にそういうゲームじゃあないと決め込んで、腰を落として遊んでいたので、いきなりそういうのは困る。っていうか解答分かりにくいラストの病院はビビる。どこへ行けばいいのか分からなくて同じ階段とフロアを5周くらいしたぞ。心臓に悪い。

Portal

10年以上前にHL2を買った時に付属してきたPortalをとうとうクリアした。彼是二桁年月日、私のSteamのライブラリに積まれ続けていた遺物だった。前々から方々で名作だとは聞いていたが、プレイ開始から2時間経つまでは何で当時の自分が放置していたのかを完全に忘れていた。

そうだ、これすごく酔うんだ。

そう気付いたときにはもう既に頭がぐわんぐわん回っていた。万事休す。その時ハッキリ思い出した。HL2をプレイして、あの当時この世の地獄のような3D酔いをしながらどうにかエンディングまでクリアしたことを。同じエンジンを使用していたPortalはもう絶対封印だと決めていたこと。完璧に忘れてた。
そして今ステージ9まで来たところで、酷い3D酔いによる頭痛に苛まれながら進むか引き返すかの決断を強いられる。9/18なら頑張れば終わらせられるからイケる。大丈夫だと言い聞かせて、30分ベッドで寝転んで休んで、何とか18まで終わらせたぞと思っていたらなぜか裏ステージが始まることに。

完全に予想外。頭痛いし、もうちょっとで終わりそうだしと自分に言い聞かせ、ズルズルと床を這うような有様の体調と相談しながら最後まで終わらせたとき、未クリアの実績がまだたっぷり残っていることは見なかったことにした。
その後Steamライブラリの内、クリア済みのカテゴリーに移動させて終了。今回はこうして記録にも残した。もう絶対ハーフライフ系統のゲームはやらないぞ。

Dungeons3

今年消化したゲームその11

 ダンジョンマネジメント系ゲームと言えば「勇者のくせになまいきだ」とか「巣作りドラゴン(R18)」等がパッと思いつくが、これも同じようなものだろうと思って買ってみた。レビュー欄で不吉な批評がされていることに多少の不安はあったが、セールで1000円だったし軽い気持ちで触ってみたところこれが何とも言えない後味が残るゲームだった。

 システムはゴテゴテしているもののバランスに関してはシンプルな構造になっている。要するに地上侵攻と地下拡張を同時並行で進めていかないといけないというものなんだけどこれが微妙に食い合わせが悪い。多分このDungeonsというゲームタイトルに惹かれてこのゲームを買う人は、自分もそうだが、地下に複雑な迷宮を作ってそこで侵入者をあの手この手で罠に嵌めて倒したいタワーディフェンス的なものを求めているはずだ。ところが地下の拡張のためには地上でしか採掘不能なリソースの消費が欠かせず、そのために地上侵攻用モンスターをアンロックして育てなければならない。地上部分の操作はRTSの形式に則っている。つまり結構マイクロマネジメントが必要になる。一方地下においては個々の戦闘ユニットを直接操作して移動・攻撃の指示を出すことは不可能になっていて、ダンジョンの拡幅工事、施設建設を担うワーカーを個々に指示し操作することも難しい仕様になっている。地上ではミクロ思考になるが、地下ではマクロ思考で戦略プランを頭の中で組み立てていくことを求められるのがとてもややこしい。

 そういうわけでこの両者をバランスよく取ることを諦めたここの開発元はRTS部分の敵をめちゃくちゃ弱くすることでバランスを取ることにした様子だった。え?そういう風にしちゃうの?っていう疑問や困惑が最終ステージクリアまで続いた。まぁ対戦型ゲームじゃないんでAIがいくら弱くても困る人はいないというか、むしろ弱くしないとカジュアルプレイヤーにはきつすぎるゲームシステムだから仕方ないかなぁと思うんだけど、それなら最初から地上と地下というように分割しないほうがいいと思うんだよね。

 結局ダンジョンマネジメントをしたくてこのゲームを購入した人には不評を買って、シミュレーションゲームがやりたい人はRTSなのかタワーディフェンスなのか半端に混じり合って良く分からないゲームをさせられ、これは結局誰も完全に満足できないだろうという感想を抱かざるを得なかった。一応これでシリーズ3作目ということなのでそれなりにファンやリピーターがいるのだろう。つまりこれはDungeonsという一つのカテゴリーとして見るべきなんだろうな。メインキャンペーン全ステージクリアまで約30時間超かかったけど、自分が何味の食事を食べているのか感想に困る料理だった。でも一応バグは見当たらないし日本語化も丁寧に加工されていて、この出来で1000円で30時間遊べたのなら最低限のボーダーラインは超えたので良しとした。

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